「都市戦略をぶちかませ。」まちのトレジャーハンティング@岡崎に参加しました

2017年2月18日(土)、19(日)の2日間、まちのトレジャーハンティング@岡崎に参加してきました。昨年の10月にはじめてリノベーションスクールに参加して、その流れで今回もトレジャーハンティングに参加しました。他の地域のトレジャーハンティングがどんなものかあまり知らないのですが、今回、岡崎市では、街を歩いて宝を探すだけじゃなくて、「都市戦略をぶちかませ。」というタイトルがついているように、2日間(2日目はプレゼンの準備をしていたので、実質1日)で都市戦略を考えて岡崎市民や岡崎市長の前でプレゼンをするという、またしてもハードなイベントでした。

最終的に都市戦略をプレゼンしたのですが、どういうグループワークのプロセスだったのか、改めて振り返ってみました。

なぜ都市戦略がテーマだったか

愛知県岡崎市では平成27年度から平成31年度までの5か年計画で、乙川リバーフロント地区整備計画、あわせておとがわプロジェクトという「乙川リバーフロント地区まちづくりデザイン基本構想」をもとにした、主要回遊動線「QURUWA(くるわ)」を中心としたプロジェクトが行われています。つまり、今まさに名鉄東岡崎駅周辺の康生エリアは生まれ変わろうとしており、魅力的な街を使う側の市民が提案して作ってしまおうということが企画の趣旨のように感じました。市民の側から「ぼくらの都市戦略はこれだ|」とぶちかましてしまおうというわけです。

トレジャーハンティングをした5つのエリア

まちのトレジャーハンティング@岡崎では、主要回遊動線「QURUWA(くるわ)」を「1. 駅前・セントラルアベニューエリア」「2. 旧東海道・六供エリア」「3. りぶらエリア」「4. 伊賀川・板屋エリア」「5. 乙川エリア」の5つのエリアに分けてそれぞれグループワークを行いました。


QURUWAの全体像

駅前・セントラルアベニューエリア

僕は「1. 駅前・セントラルアベニューエリア」のチームでした。チームを率いるユニットマスターは東京R不動産を運営している株式会社スピークの共同代表の林厚見さんで、メンバーも個性豊か、女子高生の2人組も参加してくれて、おじさんたちの意見をバッサバッサ切ってて面白かったです。未来を作るのは10代だなと痛感しました。

この駅前・セントラルアベニューエリアは、乙川リバーフロント地区整備計画の要の場所で、工事中の人道橋と昨年12月にプランが提示されたセントラルアベニュー(仮称)と籠田公園も含まれます。計画中のプランを頭で想像しながら、街を歩きました。

フィールドワーク

籠田公園から南下して、明代橋を渡って東岡崎駅の方まで歩きました。東岡崎周辺では、東岡崎駅で計画されているペデストリアンデッキ予定地を見に行ったり、人道橋までの川沿いを歩いてみたりしました。


籠田公園まで自転車で移動してここから徒歩で散策


籠田公園


籠田公園の南の道


屋上のある建物が多い


国道1号線


丘でランチを食べました


工事中の人道橋


明代橋からはお城は一瞬だけ見える


ペデストリアンデッキ予定地


東岡崎駅から北の方角は明代橋が見える


川沿いも歩いてみました


ひたすらアイデア出し


フィールドワークから戻ってきて、チームで「だれ」「なぜ」「何を」「未来について」という切り口で、アイデア出しをしました。ぼちぼちと意見は出つつも、まだ悶々として状態で一旦懇親会へ。懇親会後またチームで集まって、アイデア出しの続きを。このあたりでやっと「公園2.0」「街のインデックス」「自由と責任」「サードプレイス」「common」「生活の起業」「ローカルなクラウドファンディング」など、色々とキーワードが出てきました。

広場としての橋

人道橋に関しては広場として捉える、という方向性が見えてきました。人道橋予定地は東岡崎駅から姿が見えないことや、駅からは明代橋の方が近いことなど、単純に橋を導線と考えるよりも、例えばフィレンツェのヴェッキオ橋のような、街の外からも人が来たくなるような魅力的な橋を作りたい。QURUWAの回遊の入口にもなるので、外から人を集める場所にならないといけない。

ちょうどフィールドワークをしているときに、川で楽器の演奏をしている人がいて、橋の上であれば音も出しやすい。江戸時代の橋詰め広場がいろんな人がいろんなことをしていた場所だったらしく、橋は自由の象徴のような場所にならないかと話し合ってました。


話し合ったことを思い出しながらイメージを描いてみました。ジャズのセッションをしていたり、マルシェをしていたり、ラップバトルとしていたり。何に出会うかわからない橋という広場です。

昼と夜とで橋の使い方を変えるアイデアも出ました。昼は賑やかな広場で、夜は東岡崎駅周辺は飲み屋が多いためその一軒目になるような、一杯だけ飲む屋台が並ぶ広場です。

カタカナの「ニワ」

一方中央緑道の方は、オフィスビルや住宅街の中ということもあり、賑やかな場所というよりは、落ち着いた一人でも楽しめる場所なのではないかと。またその一人の姿をはたから見たら羨ましくなるような場所になったら良いのではないかと話してました。そこで出てきたキーワードが、カタカナの「ニワ」です。日本には庭園など愛でる庭と、農作業などをするカタカナの「ニワ」というモノがあり、「ニワ」は農作業をしながら近所の人とコミュニケーションをするパブリックスペースになっていたそうです。


中央緑道も思い出しながらイメージを描いてみました。青空図書館、お昼寝しながら本を読んでいる人、お茶を楽しむ人、アートギャラリーやパブリックアートを楽しむ人など。この場所を通して交流を楽しむ。この周辺の人たちの暮らしが少し見えるような、またそれを共有するような場所になるといいのかなと思います。

消費する街とクリエイティブの街

ある意味でショッピングモールのあるJR岡崎駅周辺は新市街、東岡崎駅周辺は旧市街と考えて、新市街は消費の街、旧市街はクリエイティブの街として捉えられないかという話も出ました。旧市街は、便利な街というよりは、自分たちで「作り出す楽しみ」のある街です。

私たちの都市戦略

以上のようなプロセスを経て、プレゼンでは以下のような都市戦略を宣言しました。

私たちに必要なのは、自由。
でも、自由はタダじゃないんだと思います。
私たちが自分で創り出すもの、獲得していくものだと思います。

だから、この場所を自分たちでつくりたいと思いました。
始まりから、関わらせてください。
そして周りの人たちを巻き込んで、ちゃんと管理もしていきます。

ここは、私の、私たちの、自由のニワなんです。
岡崎の、未来をつくるのは、私たちだから。

自分たちでつくる。その覚悟を決めること
そして獲得する自由と楽しさ。
それがまちの力じゃないでしょうか。
それが岡崎の未来をつくるんじゃないでしょうか。

岡崎という街。この街の外側には便利なものはいっぱいあります。
でもこれから、まちの中には「つくり出す楽しみ」がある。

そういう暮らしを、そういう生き方を、
この街の入り口で、開かれたこの空間で体現します。

みんなが見てるこの場所で、自由を作り出し、
本当の楽しさを、未来の価値観を、みんなに見せて、みんなを巻き込んで
伝えていくこと。
それが、私たちの都市戦略だと思っています。

イベントに参加して

昨年の10月のリノベーションスクールに参加するまでは、街を個人レベルで変えられるなんて想像もしていませんでした。街は、行政が専門家と考えて作るか、民間企業がするにしてもかなり資金力がないといけないと勝手に思い込んでいました。

前回のリノベーションスクールと今回のトレジャーハンターに参加して、街を自分たちで作っている人たちがいる、街は自分たちで作れるんだと改めて思わされました。しかもどこかで上手くいったやりかたを持ってきたのでは絶対うまくいかない。街の特徴を理解して、街ごとに使いこなし方を発明しないと未来は無いんだなということを再確認しました。

街の関わり方は人それぞれだと思います。ガッツリ街を面白くしてやるぜって人もいれば、平日は会社勤めなので可能な範囲で関わりたい、自分からイベントを企画することは難しいけど何か手伝うことがあれば参加したいなど、様々な参画するレイヤーがあって、それを受け止める懐の深さが、街の豊かさなのではないかと思いました。


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yamada takuo

有限会社アップルップル デザイナー

カメラと自転車と本屋が好きです。愛知県岡崎市在住。