データビジュアライゼーション研究会に参加しました

8月30日に大垣のソフトピアジャパン、ドリーム・コア2Fでデータビジュアライゼーション研究会があり、参加してきました。

講師は「Webをつかったデータ分析とビジュアライズ」山田興生さん、「データ分析の本当の所」芝尾幸一郎さん、「Processingを使った、データビジュアライズの基本ステップ」山辺真幸さんとIAMASの先輩でデータビジュアライゼーションの話にぴったりなお三方。

ヤマコウさんは自然言語、ビジュアライゼーション、データマイニングを専門としており、自身が制作してきた株価をツリーマップにしたもの、首都圏の地価の変動を可視化したもの東京の地価変動グラフ、自然言語の特徴抽出を行ったTwitter Bag Of Words、歴代のアカデミー作品の制作費と興行収入*インフレ率を可視化したWinners and nominees of Academy Award for Best Picture、Flickrの写真からその都市の特徴的なRGBを抽出する作品などを見せてもらいました。なかでもヤマコウさんの趣味である釣りを、岸から自力で上げるための長崎の釣果の可視化は興味をそそられました。Pythonは言語解析のモジュールがあるらしくそれを使っているとのことで、グラフで簡単なものはR(初めて知りました)でアウトプットするそうです。ウェブで可視化やるならD3.jsですね。

芝尾さんはゲーム会社でデータ分析を普段されているそうなのですが、実務の中から具体的にどんなことをしているのかお話いただきました。なるほどと一番頷いたところは、施策をいくつかうって効果測定をし、効果のなかったものをちゃんと消していくことが重要という話で、制作者視点から見るとせっかく作ったから残しておきたい心理になりがちですが、残しておくことでマイナスの要因にもなりかねないので、大切なことだなと感じました。どんぶり勘定だった文化を数値を見る文化にかえていくために、多くの人を巻き込んでおこなっているそうです。

山辺さんは可視化とは何かということで、最古の可視化、コンピュータ以前の可視化、コンピュータ以後の可視化、パーソナルな可視化をお話いただいて、可視化の基本プロセスをお話いただきました。コンピュータ以前の可視化では、奴隷船の可視化であるDescription of the slave ship(1788) 、コレラ病原菌を地図にプロットしたJohn Snow's cholera map(1854)、ナイチンゲールがクリミア戦争で亡くなったイギリス兵士の死因を可視化したDiagram of the Causes of Mortality などを見せていただきました。ナイチンゲールがこんなビジュアライゼーションを行っていたことに驚きでした。可視化のコンテクストとしては、産業ビジネスでは予測や分析、デザイン・インフォグラフィックスでは伝達、地域社会では共有、アートでは表現として使われているのではないかとの話で、美術大学では伝達や表現の部分で、Processingを使って講義を行っているそうです。山辺さんの作品の中から、漢字をひらがなにモーフィングするデータからあたらしいひらがなを描くことのできる作品フラクタルタイポグラフィなども見せていただきました。可視化のプロセスとしては、1.所得(データを取ってくる)、2.加工(扱いやすくする)、3.処理(視覚的要素に置き換える)、4.表現(インタラクションやデザイン)で、1、2のところは結構泥臭くやっているという話を聞いて、もっと泥臭くやればいいのかとすぐにでも手を動かさねばと思いました。

パネルディスカッションの中で山辺さんが、データの可視化は可視化してみたところ何か発見があるときに喜びがあるという話をされていて、身近なデータから早速可視化してみたいと思いました。

ちょうどいいタイミングで國原くんがデータビジュアライゼーション・ツール20選 | lab.sugimototatsuo.comを上げられてました(追記:このまとめIAMASの先輩じゃないですか)。全然違う文脈ですが、この動画The Art of Data Visualization | Off Book | PBS Digital Studios - YouTubeも好きです。


yamada takuo

有限会社アップルップル デザイナー

カメラと自転車と本屋が好きです。愛知県岡崎市在住。