HCD-Net セミナーin 名古屋 2012(第4回)に参加して

7月14日(土)にウインクあいちでHCD-Net セミナーin 名古屋に参加してきました。今回はアクアリングの平野さんに「IA Summit2012の報告」、千葉工業大学の安藤先生に「UXPA年次総会の報告」と「UXデザインのためのユーザー体験価値分析法」のワークショップを行っていただきました。

安藤先生の「UXデザインのためのユーザー体験価値分析法」では「音楽で生活を豊かにする」というテーマのもと実際に行っていることと、やりたくてもできないことの写真を1枚ずつ撮ってくるという宿題が事前に出て、その写真を使ってワークショップが行われました。

今回のワークショップで行ったKA法は、文食品の浅田和実さんが開発公開した分析方法で、ユーザー行為の背景にある価値を探ることができるそうです。

ワークショップで写真が使われたのは、価値を探るためのデータとしてエスノグラフィのプレ調査として使われるフォトエッセイで行われました。言葉だけだとユーザーがこんなことをしていましたと書いても本当にそんなことするのかなと思う部分もあると思うのですが、写真で客観的に見せられると非常に説得力を増してデータとしての価値も高いと感じました。

右記の写真のような紙に写真を貼付け、1.出来事、2.ユーザーの心の声、3.価値を記します。写真を撮ってきた人が出来事まで書き、グループ内でカードを交換して、別の人がユーザーの心の声と価値を書きました。(実際の調査でもユーザーの心の声は調査した人が記するため)価値のところが黄色くなっている紙は、やりたくてもできないことの写真の方で、ここには「〜できる価値、〜する価値」と肯定的に書き(未足充)と書きます。

できたカードを集めて、それらを模造紙にグルーピングしていきます。グルーピングする際にも、グルーピングの名前にも「〜する価値」とします。できてきたグループを並べてみて、何か価値の連鎖や構造は見えてこないかを考えます。私たちのグループでは、やっていくうちに価値の繋がりが見えてきて、最終的にサイクルになっているのではないか?ということで、写真のような「音楽の出会い系サイクル」というものが出来上がりました。この図を見たときに、黄色の価値の部分はできていないことになるので、そこを満たすことができるサービスを提供したら新しい価値が広がりを見せるのではないかとか、ぱっとビジュアルで見えるところがすばらしいです。

グループワークの面白いのは、誰ともなく出てきたアイデアから徐々に形が出来上がっていく感じが面白いなぁと毎回うなってしまいます。懇親会の席で、安藤先生に教えてもらったことの1つに、分析は大体やっていくと同じようなユーザー体験価値の抽出がされる、そこにいかに自社の既存のビジネスの強みからビジネスとつなげることが大切で、実は「音楽で生活を豊かにする」の部分を考えるのが大変だと教えていただきました。動詞で「何とかで何々を何々する」というものを考えるそうです。

今まさに会社で新しいサービスをしていこうとしているところなので、今回教えてもらったことを使って、考えてみたいと思っています。


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yamada takuo

有限会社アップルップル デザイナー

カメラと自転車と本屋が好きです。愛知県岡崎市在住。