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ビジョン提案型デザイン手法・ワークショップに参加して

HCD-Net セミナーin 名古屋 2013(第2回)「ビジョン提案型デザイン手法・ワークショップ」に参加しました。 1時間座学で、50分ワークショップといういつものHCDのセミナーに比べるとかなりスピーディーな展開でしたが、ビジョン提案型デザイン手法を1通り体験するいい機会でした。山崎先生のお話を一度お聞きしたいと思っていましたので、懇親会も含めていろいろとお話をお聞きすることができて満足でした。
ビジョン提案型デザイン手法は、プロジェクトの目標(プロジェクトの目標な一番大事と強調されていました)を立てて、ユーザーとビジネスの両方からシナリオを使って視覚化していき、最終的に企画提案に向かうフレームワークで、ユーザーとビジネスのバランスをとることが1つのポイントのようです。また、ユーザーが本当に求めている価値を、ものごとを概念化することで新しい発想につながることを教えていただきました。(例:目覚まし時計というと、目覚まし時計の概念がでてきてしまって、新しい提案ができない、目覚まし時計の価値は何なのか→気持ちのいい朝を迎えてキチンと起きれることだとすれば→ケータイで彼女の声で起こしてくれるなどの発想につながる)
またその中で、バリューシナリオ、アクティビティシナリオ、インタラクションシナリオとシナリオを使うことで、誰もがシナリオを書けて、シナリオを理解することができ、誰もが視覚化して評価することができるのでよいとのことでした。いわゆる製品開発の仕様書はモノのことしか書かれていないので、ユーザーの使い方を定義するにはシナリオを使うことの方が有効のようです。
シナリオの評価について懇親会で質問したのですが、バリューシナリオ、アクティビティシナリオ、インタラクションシナリオとそれぞれ視覚化して評価するとあるのですが、バリューシナリオでいい評価が得られないと次のアクティビティシナリオに行けないとかではなく、まずインタラクションで面白いものがあれば、アクティビティやバリューを変えてしまってもいいとの話もありました。ただし、プロジェクトの目標はぶれないように、またそれぞれの項目で変えては行けない箇所は、プロジェクトごとにいろいろとあるので、どこを変えていいのかいけないのかを明確にしておくことが重要とのことでした。
懇親会で、視覚化についてビジネスモデルキャンバスの話が出て、山崎先生はパートナーがポイントなんじゃないかという話をされていて、なるほどとすごく納得してしまいました。ついつい社内のリソースとしてこういうものがあるからこういう価値を提供しようという話になってしまいがちな部分を、顧客にこんな価値を提供するためには、社内の強みだけではたりないので、こういうパートナーが必要という部分を視覚化できるのがということだと思います。
仕事の中でも少しずつ取り入れていけるようにチャレンジしていきたいと思います。
以下メモ:
- 新しいものをつくるのに、思いつきで良いのか?
- どうやってこれまでにないものを作るのか?
- これまでの改善のアプローチではなく、(ユーザーが直接いってなくても)ユーザーの本質的な欲求からユーザーに提案しないといけない
- KJ法の、W型発想法
- W型発想法でも2種類あって、オレンジの線ようにビジョンを提案するような発想法がある
- これまでとは違うアプローチをしないといけない
- 新しいビジョンを提案するアプローチが必要
- 新しい発想をして、ジャンプしてサービスを提案しないといけない
- これまでの改善のW型とビジョンを提案するW型の両方必要
- アップルの特許を調べてみると、その両方を押さえている
- 昔のアップルは、面白いものは作れたが、ちゃんと動かなかった
- 今のアップルは、面白いものを作ると同時に、改善してちゃんと使いやすいものを作っている
- 2つのプロセスの両方を使い分けている
- アメリカの車を買う人は、ディーラーで言わないが、車を決める時にマックのドリンクがちゃんと置けるかを見ていたりする
- アンケートをしても、そんなことはいわないが、実際に買うときは、コークが置けるかどうかを直感的に選んでいる
- ユーザーの本質にせまるのが新しいものづくりの出発点
- ユーザー、市場の変化していく中で、これまでの会社のフレームワークが通用しないときがある
- ユーザーとビジネスのバランスが大事
- 今はサービスの視点が大事
- コラボレーションするために、視覚化、みえる化が大事
- 今日は全体の概念を理解するのが目的
- 目標設定が一番大事
- プロジェクトの目標設定がちゃんとたてられていない
- これまでの製品開発は仕様書をつくっていたが、仕様書はモノのことしか書いていない、だれがどのようにつかうのかが書かれていない
- ユーザーの使い方をシナリオでかける
- シナリオは誰でも書くことができる、誰でも理解することができる
- アップルのポニー・ミーティング
- シナリオを使って視覚化、評価するのが大事
- P&Gでも10%しか成功しない
- 優れた人がやっても10%しか成功しない
- 100個のアイデアをはやくやってみて、ふるいにかける必要がある
- 短い期間にやって評価しないといけない
- discount Usability、アメリカでは10年ぐらい前から言われている
- ユーザビリティをきっちりやるなんてできない、いかに手を抜いていかにクイックにやるかが大事
- ユーザーの本質的な要求を見つけ出すために、階層分析をする
- 対象ユーザーを明確にしていく
- ユーザーとビジネスを明確にしてからおこなう
- ビジネスとユーザーの視点からどんな立ち位置ができたらいいのか
- バリューシナリオのシーンが3つあったらアクティビティシナリオは3つ必要になる
- アクティビティシナリオで、行動を書いていく時に重要なのは、どのような操作やプロダクトかを書かない方が、あたらしい発想につながる
- 目覚まし時計というと、目覚まし時計の概念がでてきてしまって、新しい提案ができない
- 目覚まし時計の価値は何なのか
- 気持ちのいい朝を迎えてきちんと起きれること→ケータイで彼女の声で起こしてくれるなどの新しい発想につながる
- ものごとを概念化すること、もので考えてはいけない
- 価値は人によってことなる、目覚まし時計の価値は、朝起きて仕事に行けるとかになる
- アクティビティシナリオに操作方法ははいっていない
- タスク5つできたら、5つのインタラクションシナリオができる
- 台湾のシナリオラボ、ASUSのコンサルをしている
- アップルのポニー・ミーティング
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